〜オホーツク分会趣意書〜
現在、世界ではおよそ150人に1人の割合で自閉症児・者がおり、自閉症とはいえないまでも、
自閉的傾向によって生きづらさを抱える人の数は50人に1人ともいわれています。
自閉症とは、人とのコミュニケーションが取りづらく、不安感などからストレスをためやすい障がい
だといわれています。また、皮膚感覚、嗅覚、視覚、聴覚、味覚などの様々な知覚過敏を持ち合わ
せている方も多く、ストレスの感じ方は非常に高いのです。こうした困難の他にも、当事者にしか分
からない困り感を持っています。さらに、周囲の人になかなか理解されない場合にはうつ病などの
二次障害に苦しむこともあります。
一方、自閉症児を育てる親の苦悩もまた、計り知れないものがあります。「我が子が何か他の子
とちがう…?」という思いから始まり、就学や進学、そして自立に向け、子どもに合った環境を追い
求めています。そして時には、支援者との意識のズレを感じ、苦悩するときもあります。「このままで
は我が子を残して死ねない。」という思いが心に重くのしかかり片時も離れません。もちろん、親以
外の家族もまた色々な立場で、常に心配しています。そして、自閉症児・者に関わる多くの支援者も
また、このような現実に心を痛めています。どのような支援が必要なのかを日々模索し、医療・福祉
機関、教育機関、企業などの連携をめざして、自閉症児・者とその家族が自分らしく生きられるよう
に努力を重ねています。
北海道自閉症協会オホーツク分会では、自閉症に関わる多くの人々の思いをつなぎ、自閉症児・
者とその家族の苦しみを少しでも軽減するために、私たちにできるところから活動していきたいと考
えています。このオホーツク地域で、自閉症児・者とその家族が周りの人々と対等で尊重しあいなが
ら支え合って生きる、そんな当たり前の暮らしが私たちの願いなのです。
皆様のご賛同とご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
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